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堺、香りの物語〜10章 一寸法師の由来2〜

 一寸法師の話のクライマックスの場面で登場する打出の小槌。
 小さな一寸法師が、鬼が持っていた打出の小槌を使って普通の背丈の青年となり、鬼がさらった娘を取り返して結婚して、更にご飯と、金銀財宝を打ち出して末代まで栄えたという話ですが、幸運を何でも生み出す打出の小槌といえば、大黒様が持っている小槌と同じで、この小槌を持った福の神である大黒様は中国から伝わった大黒天を指します。

 もともとはインドのマハーカーラというシヴァ神の別名のひとつで、大黒様の温和なお顔とは違って非常に険しい姿の神様でした。それがインド、チベットなどに伝わり、商業の神様に転じて行ったそうで、いつの間にか手に持ってた法具が小槌となって、福をもたらす打出の小槌になったそうです。

 さて、ヨーロッパでは一寸法師はどのように呼ばれているのでしょうか。
 一寸法師を英語に訳するときは、ドワーフ(dwarf)とするそうですが、それだと、一寸法師がまるで長い顎髭を蓄えた老戦士みたいになってしまいそうです。最近はゲームや映画などで「ドワーフ」という名前が登場することもあるので、かなり聞き覚えのある人もいるかも知れません。実はドワーフと言えば、高度な鍛冶技術を持ち、優れた武器を製造するというイメージが加えられる事が多く、製鉄と深い関係があるようです。
 ちなみに一寸法師も針を刀にして大活躍しますが、どうも針を広めると同時に一寸法師の話も日本中に拡がったようで、鉄製品と密接に関わっていて、洋の東西で意外な接点があったりもします。

 鉄といえば、堺も刃物や自転車など今日でも盛んな産業のひとつで、元々は鉄砲鍛冶から転じたと言われますが、当時色々なものが堺に集まっていたと言ってしまえばそれまでですが、何かと縁があるのかも知れません。


2012.06.14掲載
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