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堺、香りの物語〜11章 香り椿〜

 椿というと、あまり香りの印象が無いように思いますが、最近は園芸種で「香り椿」という種類のものもあります。椿は、学名でCamellia japonica(カメリア・ジャポニカ)と言って、日本原産の花として世界的に良く知られています。
この椿、もともと南方の植物で、中国では雲南省などかなり南部にしか自生していないそうで、かつては日本の特産品として椿油と共に中国に持ち込まれた経緯があるそうです。
ちなみに、中国では椿の事は山茶、あるいは海石榴と字を当てるそうです。山茶花といえば、日本ではサザンカの事を指しますが、サザンカと椿はあまり区別されていない感じです。サザンカという和名自体が中国の山茶花の読みからと言われるので、サザンカと椿は混合しながら各地に拡がっていったのかも知れません。
 花だけでなく椿油やサザンカ油も椿、サザンカ、チャは全てツバキ科の植物で、やはり自生地としては日本が北限だそうです。

 さて、本題の香り椿ですが、ヒメサザンカという沖縄などに自生するツバキ科の植物があり、これを親として様々な園芸種と交雑して花に香りがあるツバキがあるそうです。
このヒメサザンカは冬に白い小さな花をつけますが、その花に香りがあることは知られていたものの、従来はあまり積極的には園芸種として用いられませんでした。 ただし、この花の香りは、梅の花のような感じとも、バラの香りをやわらかくしたようなとも評されるそうです。
 この香り椿の園芸種は、もともとアメリカで試みられたそうで、1990年頃、それが日本に紹介され色々な香りを持つ椿の品種が作られるようになったという事なので、かなり最近の事で、まだまだ一般的にはあまり知られていないかもしれません。

 興味のある方は、一度「香り椿」を探してみてはどうでしょうか。可愛いらしい小振りな花から大輪の鮮やかな花まで、色々な種類があるようです。

2012.06.25掲載
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