
奥野晴明堂
〒590-0952
大阪府堺市堺区市之町東6-2-15
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堺、香りの物語〜6章 千年桜の香りに〜
「花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに」
百人一首でもお馴染みの小野小町の歌ですが、実はあまり良い歌でもないのかな、と思ってしまうところもあります。この「花の色」とは桜の花の事で、それが色あせていく様を自分の姿に重ね合わせて、時間の過ぎていく様を謳ったと言われますが、桜といえば、色があせる間もなく、満開になったその瞬間から散ってしまうという印象かと思います。梅や桃の花なら、色あせる様も印象深いのですが、桜となるとちょっと・・・という感じがしてしまいます。
こんな風に、この歌にはやや違和感を感じていたのですが、実は桜が直ぐに散ってしまうもの、という固定観念が出来たのがもっと後の時代で、桜といえばソメイヨシノを指すようになってからだという事を最近知るようになりました。
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大阪市 天満橋の桜
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同じ一本の桜の木であれば、自然環境が一緒なら全く同時期に開花して、同時に散ってしまうことになるので、各地で一斉に咲く見事な桜を満喫することが出来る、となった訳です。このソメイヨシノが生まれたのが江戸時代の中期頃と言われ、日本中に広まったのは明治になってからなので、一斉に咲くソメイヨシノを楽しむようになったのはせいぜい、ここ100年程度の事だそうです。
桜の季節になると、各地の桜の巨木や老木のテレビ中継が見られますが、これらは寿命の短いソメイヨシノとは異なり、ヤマザクラやヒガンザクラなど野生種の桜で、数百年の樹齢になるようです。
大木になると、それこそ1千年に近い樹齢になり、全国的な桜の名木に数えられる大変立派な桜の木ですが、それぞれ野生種らしく一本一本個性があって、個々に違った花を咲かせるので、普段見慣れた桜とは少し違った趣きがあります。例えば岐阜根尾谷の淡墨桜、山梨武川村の山高神代桜、福島の三春滝桜は、日本三大桜と呼ばれる程の大木で、開花シーズンになると良くテレビニュースでも放映されるので、知っている人も多いかと思います。
こうした桜の巨木は、それぞれの地方で大事にされながら、毎年美しい花を咲かせています。よく「千年桜」という言い方もされたりしますが、こうした桜の巨木は、ソメイヨシノとは違った魅力のある花を咲かせるので、是非一度見に行くのも良いかと思います。
奥野晴明堂では、桜の因んだ名前を冠した製品として「千年桜」、「夢桜」があります。
悠久の時を経て現代に活きる千年桜、夢心地の中で月夜に照らされる夜桜をイメージした夢桜、悠然としてほのかに香る春の息吹を感じさせる香りを是非、お楽しみください。
■ 奥野晴明堂 製品のご紹介
千年桜 >> こちらをクリック
夢桜 >> こちらをクリック
2012.04.12掲載